最近見た映画。
The Return。やはりタルコフスキーの影響を多大に受けた映画であった。
広大なツンドラ。どこまでも黒い海。大地を包み込む巨大な空。ロシア。
音楽もかなり良い。サントラCD売ってるかなぁ。探してみよう。
兄貴役、映画の撮影後、舞台となった湖で溺れて亡くなったらしい。友人と遊びに行った時に起こった事故だという。まだかなり若かった。すごく良い顔した少年だったのだが、惜しい。
僕がロシアの空港で見たあのグレイの空そのままの景色が次々と広がる。本当に美しい。
エンディングロールに入る前の、雨音をバックに歌う声が寂しくて、切なくて、何とも言えなく素晴らしい。ロシア語か?
この映画の日本語サイト、格好いいわ。使用している画像がものすごく良い。こういう写真だよ。
監督のインタビューで、松尾芭蕉とその弟子の曾良の会話について語っている。俳句が好きなのかな。「月について全てを余すところなく語り尽くした完全な俳句である」という曾良の芭蕉の句に対する言葉に対し、「私がそれについて考える余地を残していないからだ」と返す芭蕉。深いなぁ、深い。
旧約聖書・創世記、22章「アブラハム、イサクを捧げる」の場面を描いた絵が始めの方で一瞬だけ登場する。僕が以前(今でもなんとなく)、本当に拒絶した箇所が登場する。父アブラハムが神に自分の息子イサクを生け贄として捧げる場面だ。ここに隠されたメッセージを読みとるのは本当に難しい。
「父親のあるべき姿」
「自己犠牲としての愛」
この映画、今の時点では僕は子供の立場に立って見ているが、いつか僕が父親になった時、全く違った顔を現すのだろう。
監督も39歳という若さなら、周りのスタッフも映画界に入ってまだ間もない人間ばかりらしい。これは久し振りに期待してしまう次回作。
シンドラーのリスト。スピルバーグはロベルト・ベニーニのライフイズビューティフルを見て憤慨したらしい。なんとなく判らないでもないが、というか、むしろよく判るが、イタリア人ってああなのだ。あれを否定してしまうのは、イタリア人の存在を否定してしまうことに等しくもある。
イタリア人の存在を否定するほどアメリカ人は偉大だとも思わないし、こんな事を言えるほど、僕も偉大ではない。
エンディングが良かった。
Less Than Zero。時代がなぁ・・・。これを見る前にKEN PARKを見てしまっていたので、全然Less Than Zeroに感じなかった。自分の意志に全く関係なく、理不尽で巨大な力にゼロ以下の少年時代を送らされてしまう人間は沢山いる。そういう意味で、KEN PARKの方が何倍も悲惨である。
投稿者 tomo : 22.09.04 02:33 | トラックバック